冬は厳しい寒さで陽気が抑えられる「陰」の季節。 冬の3ヶ月は「閉蔵」と呼ばれ、内に陽気を蓄える事が大切な季節です。冬眠をしない人間は、体力を消耗する事は避ける、早寝して日の出を待ってから起きるなど「寒」の侵入を防ぎ、温かくゆっくり過ごす事が大切だと考えられてきました。

 寒さにより体が冷え「気」「血」「水」が滞らないように「温・熱」を補う食べ物をとり、体の芯から温まる事、さらに生命力の元となる「腎」を補う黒い食べ物もプラスして、精気の蓄えを増やすように心がける事が大切です。(東洋医学でいう「腎」は、臓器としての腎臓だけを指すのではなく、水分代謝や内分泌系機能、成長や発育、生殖や老化などを司る機能として考えます)

 中国には「冬令進補、開春打虎」といって冬に精気をしっかりと蓄えておくと、春には虎を倒すくらいのパワーが得られるという言葉があります。日々の食事は意識しやすく効果的なので、春先に調子を崩しやすい方は参考にして下さい。

 <「温・熱」を得られる食べ物>

羊肉・鶏肉・鯛・海老・くるみ・生姜・ねぎ・ニラ・しそ・かぶ・ 小松菜・かぼちゃ・ニンニク・こしょう・唐辛子・黒糖…

 <「腎」を補う食べ物>

黒ごま・黒豆・黒きくらげ・山芋・豚肉・羊肉・海老・しじみ…