30代 女性 会社員 デスクワーク

肩こり、頭痛、吐き気。仕事が忙しくなったり、ストレスが溜まると、頚・肩の緊張が強くなり、頭痛もでてくる。満員電車の人混みや、暖房などの暖かい風を頭付近に受けるとのぼせたり、気分が悪くなってくる。常に食べ物がお腹に残っているかんじがする。

♦状態・検査
頚~肩の筋肉のごりごりとした筋張りが特に利き手の右側に目立つ。足は冷え、臍上の上腹部・右下腹部の筋緊張がある。胃の状態があらわれる脈が力強くない。

♦治療
背部から頚にかけての緊張をとることと、体の上部に登りやすくなっている熱(上焦)が下に流れやすくなるために、足の筋肉を鍼や灸、マッサージでほぐし、熱の通り道をつくる。胃の動きがよくなるように、腹部の筋緊張をほぐしお灸で温める。
週一回の治療を四~五回行いましたが、吐き気の症状はまだ時々出ていた為、漢方内科の受診もアドバイスしました。漢方の服用と二週に一回の鍼灸治療を二~三回行い、その後、調子が良くなってきたので、治療のペースを月一回に変更して、メンテナンスとして鍼灸治療を継続中。

♦コメント
デスクワークの姿勢と運動不足が頚肩周辺の筋肉の緊張をおこし、コリや頭痛の原因になり、温かい風を受けた時の吐き気やのぼせは、本来の働きができなくなっていた胃腸が、食べ物を消化する為に常に動いており、余分な熱を発生させてしまい、その熱が身体にこもっていた事から起きたケースです。今回は鍼灸治療のみではのぼせた時の吐き気が完全にはなくならなかったので、鍼灸治療の回数を二週に一回に変更し、漢方の服用を併用してよくなった症例です。